100円硬貨

つい先日じぃちゃんが死んだ。
父方のじぃちゃんで親戚中わんわん泣いた。


んで昨日じぃちゃんの荷物整理してたら古い100円硬貨がドッサリ出てきたのよ。
しかも製造年が全て同じ年。
何の年か分からず困ってると親父登場で一言「・・・それ俺の生まれた年。」


その夜深夜にトイレで目覚めると居間に明かりが。
親父がむせて咳しながらタバコ吸ってんのよ。
「むせるぐらいならタバコ止めろよww」と冗談言おうとしたが言えなかった。


葬式でも涙を見せなかった親父が例の100円玉並べて泣いてんのな。
俺正直涙を全く見せない親父を冷たい人間だと思ってた。強い人間なんだと実感。
トイレなんか忘れて俺ももらい泣きしながら寝たよ。


んで今日起きたら何事もなかったかのように親父が「これ、じぃちゃんのお守りだ。」って例の100円玉くれた。
何気なく見たら親父大事そうにその100円玉財布に入れてんのな。


俺も大事に財布に入れてるよ。


親父みたいな強い大人になりたいと思った。